

たしかにゲーム内広告そのものは、現状、日本では無から有を生むような事業ですね。アメリカや韓国などのオンラインゲームが普及している国では、大手企業も広告媒体として使い出しておりますが、日本ではまだまだ。オンラインゲーム業界自体は非常に急成長しておりますが、PSやWiiなどのコンソール型がメインで、かつ独特なゲーム文化もあります。そういった意味では、今までの実績も、一部の企業とゲーム会社のバーター的なもので成り立っており、それを事業化して広告を展開していくのは、まだまだ本当にこれからですね。
まず一つ目が、オンラインゲームに広告枠を付け、そこにアドサーバーを持って広告を配信する方法。「ゲーム内広告」といって、一番に皆さんが想像される広告ですね。我々はこうした配信型のゲーム内広告を「インゲームズアド」と呼んでおります。ただ、「インゲームズアド」に関しては、事業として成功させるにはクリアすべき課題は多いと思われます。と言いますのも、現在、日本のオンラインゲームはアメリカや韓国から持ってきたものが主流で、これらのゲームには独自の世界観が強いものが多いのです。そうすると、ゲーム内広告を成功させる一つのポイントとして「広告の必然性」がゲームの中に作れなければ、ゲーム内広告は基本的に成立しないと思っております。独自の世界観が強いオンラインゲームの中には、基本的に垂れ流し型広告の必然性は作れない、または作ったとしてもすごく小さな世界の中での必然性になってしまうので、そこがキツい部分ではありますね。
二つ目が「インゲームスプロモーション」。一つ目のものが量的な広告商品だとしたら、このインゲームスプロモーションは質的な企画性を持ったもの。これは先程申しました、ゲーム独自の世界観を逆に利用させて頂いて、広告の必然性を作っていく方法です。そのゲームが持つ世界観やストーリー、場合によってはキャラクターに、商品や企業ブランドがマッチングできるものを探して、更に、ゲームの世界に浸透するようなプロモーションプランを考えて、実施していくというやり方。この分野は、インターネット広告ではなくて、すでにリアルな場面でクライアントさんがやられていることを、ゲームという一つのバーチャル空間でもやってみようという発想ですね。今の現時点では、いろいろな企業さんが興味を持たれております。これは道具としてインターネットを使うことが多くなるとは思うのですが、基本的にはインターネット広告ではなくバーチャルプロモーションという新ジャンルだと思います。
そして三つ目が、「広告のゲーム化」です。最近になって、日本はこのニーズが結構あることを実感しております。企業のデジタルインセンティブとして、また企業オリジナルのフラッシュゲームとかも近年よく見受けられます。これは、ホームページそのものの滞在時間を延ばしたり、来訪者数を伸ばす為の一つの仕掛けとして、独自のゲームを持ちたいというニーズが多いようですね。我々としては、この三つの分野を主にやらせて頂いております。
やはりゲームそのものと親和性の高い業種、例えば飲料メーカーや食品メーカーは多いように感じますね。所謂、コンビニなどに置いてあるような商材や生活に密着する商材のをお持ちのメーカーさん、それはゲームとの親和性が作りやすいということがあるのと、ゲームユーザがゲームをしながらという行動からのターゲティングという面もあると思います。

そうですね、特にオンラインゲームの方に的を絞って見ると、1日の平均プレイ時間は3~5時間と言われております。コンシューマーゲームだとしても、1~3時間だと言われています。そうすると、アメリカでは実際数字が出ておりますが、ゲームをコアにやられているターゲットが、アメリカだとオンラインゲームで18~34才が主軸。そして、年々その世代のテレビ視聴率が下がってるんですね。その分、ゲームの接続時間は伸びている。
勿論、ゲームをやってるから視聴率が下がっていると、全部それが理由ではないですが、様々なエンターテイメントや生活の中のライフスタイルの変化に応じて、テレビが下がってる。
実際にゲームをやりながら、テレビを観る人はまずいないでしょうし、先程申しましたプレイ時間を考えると、特に社会人などは、1日3時間ゲームやっていたら、「いつテレビ観てるの?」という話になりますよね。かつテレビは視聴率イコール広告接触率ではなく、あくまでも番組視聴率ですよね。もちろん数の論理では、テレビの世帯視聴数にはかないませんが、ゲームに固定された何十万人というユーザに対して、ゲーム内広告のプランをしっかりすれば、極端な話、100%強制視認型広告といっても過言ではありませんから。それは、「インゲームスアド」でも「インゲームスプロモーション」であっても、何らかの形でゲームをプレイする時に、必ずプロモーションないしアドと接触しなければならない形が作れるので、実は完全強制視認。やったら、見てます、到達してますということですね。
この「強制」という部分がゲーム内広告の特徴であり、またゲームをやってる間は触れていられるという、時間の長さ。またゲームユーザは殆どの人が毎日やりますよね。こうしたフリークエンシーという点でも、他の広告に比べ、類を見ないものだと思います。
おっしゃる通りです。ゲームの中でチャットが出来たり、ブログがあったり。コミュニティが栄えているから、そうしたところからバイラル的な効果も期待ができます。またニッチかつ新しいメディアでもあるから、先程申し上げた、特にインゲームスプロモーションは、ゲームの世界と商品やブランドとの融合が大事になってくるので、そのこと自体、必然的に話題性がある展開になり、そこから派生するPR効果も期待ができますよね。
Second Lifeは、昨年の11月くらいから我々も入っておりますが、ゲーム内広告というよりは、次世代型のバーチャルメディアであったり、それを閲覧していく為の次世代型仮想空間ブラウジングみたいな位置づけで扱っております。
もちろん、Second Lifeの事業をやることでの話題性という面も期待していないわけではありませんが、実は先程お話したインゲームスプロモーションの分野は、我々にとっても非常に重要だと考えており、恐らく企業さんがゲーム内広告やSecond Lifeに興味を持っているのは、無意識的かもしれませんが、「バーチャルプロモーション」に高い興味をお持ちになり出されているんだなという風に考えています。
ご存知の方も多いと思いますが、一つSIMを建てたとしても、同時に入ることができる人数は100名ですからね。メディア的価値という意味では、ゲーム内広告以上に無いですよね。ということを考えると、あそこはやはりプロモーションの場なのだと思います。例えば、駅で行なうイベントとかもそのイベントそのものに接触する人数
は限られており、PR目的のことの方が多いんです。つまり数は指標に入っておらず、あくまでもPR目的なんですね。Second Lifeも同じように、「そこで何かをやっている」ことが最大のPR効果となる。そういうことで、「バーチャルプロモーション」の分野の最上位概念がSecond Lifeなわけで、特にあそこにこだわっているわけでもありません。
やる方だと思います。昔から、人並みにはやってる方ですね。ただ、最近は忙しくて、以前のようにいろいろなゲームをやることは少なくなりました。昔は「ラグナロク」とか、人から誘われてやってて、「何なんだ、オタクのやるもんなんじゃないの?」なんて言ってたんですけど、やってみたら、結構面白いし、一年程ハマっておりましたね。

日本がゲーム大国であることだけはわかっているのですが、日本のゲーム業界がどうなるかというところが、正直、ネガティブな意味でなく、確立されていない過渡期に入ってると思うんですね。だから、PCでもオンラインゲームのユーザーが増えているのは、プラスの意味で良いことですし、コンソール型でもWiiやPS3があって、ゲームのプレーヤーを増やしている。
いずれにせよ、コンソール型もオンライン性に走ることは間違いないと思いますし、その辺の環境が整ってきますと、ああいうコンソール型のものに対する広告ってことも、出来るじゃないですか?そうすると、どれをどうやって使うのかということを、やっぱり上手く市場の変化に合わせて、我々の方もコントロールしていかなければならない形ですね。そういう意味ではまだまだ、ゲーム内広告という市場を、ゲーム会社と一緒に作っていかなければならないという状況ですね。

平成3年4月
株式会社ジェイアール東日本企画入社
(以降16年間営業一筋で過ごす)
平成18年11月
同社退社し株式会社アドバゲーミングへ
平成19年3月
アドバゲーミング社長就任