特集:広告・マーケティング業界キーパーソン”リレー”インタビュー

株式会社ドリコム 代表取締役  内藤 裕紀 氏

まず御社の事業内容を簡単にご説明頂けますか?

 弊社は世間からよく「ブログの会社」と言われることが多いのですが、具体的には、個人様向けにブログサービスを提供したり、法人様向けに各種ブログシステムを提供したりしています。

 世間のブログにOEMでシステム提供していたり、ブログでの社内情報共有サービスであったり、またそもそも会社のサイト自体をブログの様なシステムで簡単に更新できるもので提供しましょう、といった感じで、特にブログの会社として作ったつもりはなく、新しい物を世にインターネットを通じて提供していく「物作り企業」みたいなイメージで思って運営をしてきました。その第一弾の投資分野がブログだったというだけですね。

 そして、今二つ目三つ目の投資をしております。この二つ目はCGMの分野で、二年程前から投資をし始め、求人等の特定分野のメディア作りをリクルートグループさんと一緒に会社を作って展開しております。

 もう一分野は"SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)"と呼ばれる分野への投資です。通常のソフトはパソコンの中にインストールしますが、ブロードバンドが普及したことと技術が発展したことで、ネットを通してソフトをある程度提供できるようになっている。マイクロソフトから始まり、オラクル、インテルと様々な会社が今後は"SaaS"にシフトすると言われております。そこで弊社では特にこの分野で中小企業をターゲットの中心に置いた新しい会社を作りました。この投資分野は二つともパートナー企業がいるという点で、共通しております。

御社のビジョンの一つとして「entertainment」がキーワードになっておりますが、これはどういう趣旨でしょうか?

 これはなぜ会社を設立したかという時に「発明家になりたい」という想いがありました。モノを作って新しい会社を設立することをモチベーションとして立ち上げたのです。

 その中で、エンターテイメントというと「楽しい」とかのイメージがあると思うのですが、会社の中ではよく「エンターテイメントは感動である」と社員には語っています。新しい物を手に取った時、例えばiPodを初めて手に取った時の、"ある種の感動"。そういったモノを、サービスを作っていくなかで提供していけたらいいなというところから、この言葉を使っています。

実際、そういった感動みたいなものは、御社製品の中にどんな形で反映されておりますか?

 特にポイントとして一つあるのは、「出来るだけ簡単に使えるモノを作ろう」というところですね。例えば、最近はゲーム人口の拡大ということで、任天堂さんとかもよくDSやWiiを簡単に使えるとおっしゃっていますが、簡単にしていくということは、結局、使ったことのない人が使うことになるので、今まで使ったことのあるサービスが少し良くなって同じ人が使う時の感動よりも、使ったことのない人が初めて使う時の感動の方が大きいじゃないですか?それって、前述の中小企業さんに関しても、今までITというものを技術に活かしてない方々に、「こんなに便利なんだね」っていうのを使って頂いて、伝えるっていうのが感動に繋がるわけで、その取掛かりとして重要なのが「出来るだけ簡単に使えるモノ」ということだと思っています。

例えば一言で「ブログのビジネス」といった場合、御社のようにシステムを提供するやり方がある一方、ブログを媒体として持ち、そこでビジネスをされる企業も多く存在します。しかし、そうした後者の場合は、なかなか収益を生むのが難しいと言われておりますが、それについてはどのようにお考えですか?

 そうですね。前々からクライアントさんにブログをご提案する時にお話していたのは、要するに集客装置みたいなものなので、既存にビジネスモデルがある会社さんが導入するのが一番シナジー効果が高いというお話をさせて頂いております。

 ネットでは集客がキーポイントになっていく中で、集客するために様々な広告費を使って行くことになると思うんですね。その集客するための装置を自分達が持てるというのは強みになるだろうと。なので、特にEC会社さん等に提案していたのですが、既に原因と仕組みがあり、そこに集客がもっと増えれば売り上げが上がると。ここをどうシームレスに繋いでいくか、そういったお話をご提案することが多かったですね。実際クライアントさんの中でも、結果売り上げが上がる会社さんも多くいるので、既存のビジネスモデルを持っているっていうのが、結構重要じゃないかなぁと思います。

とすると、ブログをメディアとしてビジネスをするとなると、頭を色々ひねらないと・・・

 そうですね。普通のビジネス利用の集客装置として使われる会社さんに比べたら、もう一歩捻っていかないといけないですね。広告メディアと考えると、ある程度規模がないと難しいですし。会員化コストが下がるとか、既存のビジネスモデルがある方がやりやすいとは思いますね。

今後は、どのように会社を発展させていきたいとお考えですか?

 今までもこれからも変わらず、新しい分野で、自分達が面白いと思うモノを作っていく。それはブログで始まり、今、CGMなどのサービスを展開しておりますが、そういった新しい分野が増えることに関しては、誰よりも早くそこに参入することによって育んだものを元に、より多くの人にそれをサービスとして還元していくことを続けられれば、弊社の存在意義もあるのではないかと思っております。まだ、このインターネット業界で白紙の分野が有り続ける限り、そこをやり続けたいなと思っております。

お忙しいなかありがとうございました。

今月のキーパーソン
株式会社ドリコム 代表取締役  内藤 裕紀 氏

1978年生まれ。東京都出身。
1998年、京都大学経済学部入学。
2001年11月、在学中に有限会社ドリコム設立。
2003年3月、株式会社へ組織変更、代表取締役就任(現任)。
2005年1月、株式会社ドリコムテック代表取締役就任(現任)。
2006年2月、株式会社ドリコム東証マザーズ上場。
2006年5月、株式会社ドリコムジェネレーティッドメディア代表取締役就任(現任)。

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株式会社ドリコム  代表取締役内藤裕紀氏に ご紹介頂いたキーパーソンは、 株式会社オールアバウト 代表取締役社長 江幡 哲也 氏 です。

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