特集:広告・マーケティング業界キーパーソン”リレー”インタビュー

株式会社ニューズ・ツー・ユー 代表取締役社長 神原弥奈子氏

御社の事業概要をご説明頂けますか?

当社はインターネットを利用した企業の情報流通を支援するというコンセプトで2001年3月に設立されました。主な事業としては、現在「News2u.net」というニュースリリースのポータルの運営、及び電子社内報サービスなど、企業の情報を社内外に流通させるためのASPを提供しております。

収益的な部分で一番の柱となるのはプレスリリースの配信でしょうか?

そうですね。「プレスリリース」ではなく「ニュースリリース」と私達は言っております。その違いは「プレスリリース」はマスコミ向けに書かれたもので、「ニュースリリース」は、企業のニュースをマスコミを含め一般の方にも伝えるためにまとめたものというところです。

今までの「プレスリリース」はどちらかというとマスメディアを対象とした物を社内からセレクトしていたと思うのですが、そうではない、「全ての情報を出しましょう」ということで、ニュースリリースと呼んでおります。サービスのご利用企業からの利用料金が主に収益の柱になっております。ご利用頂いている企業数も、累計で700社を越えたところです。

そもそもこうした事業を始めようと思ったきっかけは?

写真 神原弥奈子社長

私自身は大学院を卒業してすぐ起業しました。94年からWEBサイトの制作に携わっております。当時は企業様も、"WEBサイトが出来たらそのまま"で、運用や継続した情報発信という視点が、殆どありませんでした。そうした中で、例えばIT系企業様のバージョンアップの情報などがマスメディア依存ではなくて、自社のサイトで発表しているような、事例をいくつもお手伝いさせて頂きました。

一方で、多くの日本の企業は、自社のウェブサイトは作ったけれど活用できてない状況が多く見受けられました。自社の中にあるニュースを発見し、ニュースをウェブサイトにきちんと乗せて一般に流通させるような仕組みはないかと考え、現在のようなサービスに結びつきました。

インターネットの出現により企業広報の有り方は大きく変わったと思うのですが、その決定的な違いはどこにあると思われますか?

インターネット以前というのは、企業の情報流通はマスメディアに依存してたと思います。マスメディアとコンタクトすることで記事化できる、あるいはマスメディアに広告出稿することによって露出が増える、そういうことだったと思うのですが、インターネット時代は、マスメディアを媒介として通さずに、ダイレクトにステークホルダーと接することが出来る。しかもインタラクティブに。これが大きな違いだと思います。
ですから、メディアもステークホルダーの1つでしかない。情報も「公平」に「正しく」、かつ「タイムリー」に出していくことができるようになった部分ですね。
また、インターネット以前と以後という部分でいくと、本当にステークホルダーとダイレクトコミュニケーションが可能になったっていうことと、企業がメディアを持てるようになった。その2点が非常に大きいですね。

ニュースリリースはインターネット時代に生まれた新しいコンテンツなのです。企業が自ら情報発信していくことによって、ニュースリリースという新しいコンテンツが生まれたと言えると思います。

社長ご自身、企業PRが「うまいなぁ」と思う会社は?

そうですね、よくお話しさせて頂いてるのは、ケンコーコムさんでしょうか。コンテンツとしてランキング情報の提供を、定期的にリリースし始めたのが、弊社のサービスの使い方としては「あ、こういう使い方もあるのか!」と思いましたね。またインフォプラントさんが、C-NEWS(マーケティングデータ)をリリースしておられますが、様々な切り口でリサーチが手軽に出来るというのも良い事例だと思います。

ニュースのカテゴリーをどれだけ広げていくか、切り口を見つけていくかで、1つはマーケティングPRに繋がりますし、或いは市場を作っていくということでの啓蒙や、企業ブランディングに繋がっていくと思います。

実際に御社のサービスを利用されている企業様で、導入する前とされた後、劇的に変わった事例は?

写真 神原弥奈子社長

WEBサイトに集客が出来る様になったりとか、Googleのページランクが上がる現象は結構起こってます。ただ私がいつも申しておりますのは、これらの効果はニュースリリースを使ったから起こったわけではないということ。皆様、WEBサイトを運用して、それにニュースリリースが加わったいう時間軸の中で起こってることなのですね。

弊社の営業スタッフのトークでわかりやすいのが、「広告は西洋の薬なのですけれども、広報は漢方薬なのですよ」という話です。ニュースとして企業の情報を出していくということを習慣化していく、企業の中にきちんと取り入れていくと、それはちゃんとジワジワ効いてくるということです。

今後の御社の事業戦略や展開をお聞かせ頂けますか?

場の提供という部分で言うと1つ形は出来てきたかなと思います。私達は今までも、これからもネットPRというものを啓蒙していかなくてはいけない。 インターネットでWEBサイトを持ちました。次は集客するためにメルマガ始めました。あるいはリスティング広告を始めました。そういった中にニュースリリースを含めて、色々な形で企業WEBサイトに集客する方法があります。そういうことを啓蒙していかなければならないと思っております。 

そこでご理解頂いて、「では、どうやって活用しよう」と思った時に、弊社が企業の情報流通のパートナーとして認知され、ユーザーが増えてくことが、私達の企業の発展になります。また、すでに2001年から運用を始めておりますが、きちんと皆さんに信頼して使い続けて頂けるブランドに育てていくこと、サービスを育てていくことが目標ですね。

本日はお忙しいところありがとうございました。

今月のキーパーソン
株式会社ニューズ・ツー・ユー 代表取締役社長 神原弥奈子氏

広島生まれ。

1993年 学習院大学大学院修士課程終了。 同年、WEB制作の(株)カプスを設立。

2001年(株)ニューズ・ツー・ユーを設立、代表取締役に就任。 国内初のリリースポータル「News2u.net」の運営や広報支援サービスの提供を通じて、インターネットを活用したPR「ネットPR」を推進している。

2003年より自身のブログ「minako's blog」を開設し、日々更新を続けている。

2004年 には「社長ブログ」サービスを開始、企業トップのPRサポートもしている。

著書に「勝つためのインターネットPR術」(共著)、「マーケティング2.0」(共著)がある。

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