

「ウェブを検索する」という意味においては他社さんのサービスと一緒です。ただ検索のアルゴリズムとインターフェース面では、実験的にいろいろと行なっております。ですので、ターゲットとしてもマーケティング的に「F1層」とかそういった感じではなく、検索するそのキーワードに興味を持ってる人が、もっと興味を持ってくれるようなディープな情報、そういう検索結果を求めているユーザには意義のあるサービスだと思っております。
そうですね。例えば、ちょっと前に話題になった耐震強度偽装事件。当時「ヒューザー」に関する話題が盛り上がっておりましたが、「ヒューザー」で検索したときに結果として表示されるのは、新聞記事ばかりでした。ただ、本当に面白く鋭い論調で書かれている記事は、意外と個人が書いているブログだったりしますよね?表層的かつ客観的な情報だけでない、「もっとエッジのあるような情報が出てくる検索があっても良いのになあ」と思ったところからですね。
いや、もちろん、GoogleさんやYahoo!さんで引っかかるような情報ももちろん表示されますよ。ただし、見せ方が違うということです。結局、検索結果はランキングなので、ランキングそのものが違うということですね。
元々、発想の部分がビジネスモデルありきではなく「メディアである」というところからスタートしましたので、まずはユーザにとって良いメディアになって利用者を増やすことに注力しております。
趣味もそうですけど(笑)、弊社の場合、テクノロジーももちろんですが、クリエイティブにも相当なこだわりを持っております。例えば、「SAGOOL」とかは、アルゴリズムと同時にインターフェースも大事にしている。元々、これらはセットで考えるべきだと思います。
今までの「物質」が重視される社会においては、例えば車の場合、テクノロジーがエンジンを作って、車体のデザイナーはそれをカバーするところじゃないですか。カバー、つまり物体が別ですよね。
でもネットや情報化社会になった瞬間、テクノロジーのアウトプットは情報なんですよ。同じエンジンという言葉でも、検索エンジンの場合、アウトプットはプログラムソースのバイナリーコードで、単なる情報でしかない。裏側は情報の塊の世界だから。情報だから、同じレイヤーで境界線が曖昧になる。つまり、テクノロジーとクリエイティブやデザイン、インターフェースといったものの境界線が曖昧になっている。でも、その曖昧なところが重要、かつ面白いなあと思っております。
つまり、分かりやすく説明すると外見のカバーをデザインする時代は終わったと言うことですね。最近発売されたiPhoneを見ればよくわかると思いますが、筐体のデザインは何もされていないですよね。デザインされているのは中身の部分、インターフェイスです。ユーザの興味もそういう部分に移ってきているということじゃないですかね?
中期的には、平らな情報を情報化社会の中でどう扱うかみたいなことにテクノロジー的には興味があって、事業としては「サーチとマッチング」、そこを起点に様々な展開を考えております。その中で、いずれは世界的な競争に出たいとも思っておりますね。また、今まで主観的だとされてるようなこと、ジョーク的でテクノロジーとは関係なさそうなことを、テクノロジーに置き換えビジネスをしていけたらなと思っております。
77年、徳島市出身。01年、東京大学工学部応用物理計数工学科卒業と同時にチームラボ創業。
04年、東京大学大学院情報学環中退。大学では、確率・統計モデルを、大学院では、自然言語処理とアートを研究。
ニュースポータルiza(イザ!)(Web of the year 2006 新人賞、Web人 of the year 2006)、オモロ検索エンジンsagool(sagool.jp/)などのWebの他、アート活動として、水墨空間「花紅(ハナハクレナイ)」「うつろいろ」などで、05年、スヌーピーライフデザイン展、07年、ミラノサローネ TOKYO DESIGN PREMIO、上海国際映画祭 日本新鋭アニメ芸術展に参加。